2010年1月9日 8:37 PM by Abalone
私も旅行は好きで、世界遺産を訪れたりも、もちろんする。
先日と言ってもかなり前だが、国立西洋美術館に行ったとき、世界遺産に登録されるかもしれないと書かれていたりして、何でだ?と思ったり、シドニーのオペラハウスが既に登録されていて、どういう基準で登録されるんだろう、と思ったりもした。
本書の著者は、世界遺産とは何なのか、どういう基準で登録が行われるのか、世界遺産登録の現状について説明してくれる。
世界遺産登録基準をもちろん定量化なんてできるわけがない。人類の多様な文化、地球の多様性が造り出したものばかりで、もし本当に測定するのであれば、それぞれに異なる尺度が必要となるだろう。ところがそんな尺度を作っても、どちらにしてもその遺産にしか適用できないだろうから、そもそも意味がない。
また、世界遺産に登録されたことで突然有名になってしまうものもあるだろう。
旅行パンフレットなんて、世界遺産見学が一番の売りになっていたりして、テレビ番組なんかでも世界遺産を扱う番組をやっていたりする。こういった傾向に対して、もう一回考えた方がいいのでは、という機会を与えてくれる。
冒頭にも書いたとおり、私も世界遺産を訪れたりするのは好きなのだが、著者の意見にはうなずけることが多かった。これから先の世界遺産、どうなっていくのか、またどうして行かなければならないのか考えさせられた好著だと思う。
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